今、北穂高小屋で撮影した分を改めてスキャンしています。
撮影した全てのコマをチェックするのは2回目。
逆に言えば、2回しか見ていないフレームがあるというのはとても不思議な気分になります。
スキャン作業を昨年11月から始めてようやく3年目の小屋閉めの写真が出てきたので、3度目の総点検はあるか分かりません。
小屋閉めの写真を見ていると、この人たちにはもう2年以上会っていないんだということがふと頭をよぎります。
こうして毎日のようにこの人たちの顔を写真で見ているのに。
写真を撮った時の出来事、感情、興奮。
コンタクトシートを見る、あるいは全てのフレームを見るという行為は、そういうものが湧き上がってきます。
写真ではない部分、コマとコマのつなぎ目が不規則になっているのを見ても、
あぁ、寒さでTC-1の巻き上げがイカれてきてるんだとわかります。
そして、次の年の小屋開けでは猛吹雪の中で完全に動かなくなってしまったこと、
チタンボディに素手で触ってフィルムを交換するのが辛かったことを思い出します。
作業はスキャンが完了してからが本番なので、先はまだまだ長いです。